2013年07月25日

人が死んで父が笑顔で乾杯

今はもう、あの世に逝ってしまいましたが
私のその亡き父が
二十歳を過ぎたばかりの私に、しみじみ語った言葉が、忘れられません。

私の親父ではありますが
その前に、戦場で戦った一人の男の言葉ですので

やはり、かなりシビアに言葉を選びながら、親父に色々質問しました。

私に対し

「負けたら、悪いのは、全部こちらになる
戦争は勝たないと、全ての悪を背負わされる。」

「あの戦争に踏み切らなければ
日本は植民地にされてた。そしたら女は皆、米国人に、おかされてた。」

ほとんど酒を飲めない親父でしたが
こんな話をする時だけは、甘めのカクテルを飲み、話してたのを、覚えています。

「戦争に負けたからA級戦犯
日本が、もし勝ってたら、アメリカのトルーマン大統領が、A級戦犯で死刑や。」

そのトルーマン元大統領が、亡くなった日に、親父が笑顔で私に
「おい、今日は赤飯や
最良の日や、あの憎き憎きトルーマンが、やっと死におったぞ。」

それは確か
私が大学の冬休みで、帰省してた時
クリスマスの次の日だったと、記憶してます。

一人の人間が死んで、喜んで私に乾杯しよう、と言った親父
やっぱり我々にはわからない感情、シコリが残り続けてたのでしょうね。

親父が話してた戦争にまつわる話は
私は、きっと一生忘れることは、ないと思いますが

それを自分の息子に話す機会があるかどうかは、わかりませんね。


次回は親父が憎み続けた男、トルーマンに関して
私の思いをぶつけたいと思いますので、是非ともお付き合い下さい。



Posted by まじみっちゃん at 18:54